鉄路の冗長性

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既に復旧済みの旧聞だが。
JR石勝線東追分駅で貨物列車が脱線

道東への鉄路は実質石勝線が担っている。
昨年の石勝線おおぞら脱線火災事故(PDF)といい、ここが止まると、途端に札幌方面への移動が滞る。

地図を見ると、根室本線は新得(正確には上落合信号所)から富良野経由で滝川に出ているし、東側は東釧路から釧網本線-石北本線-函館本線-札幌という経路もある。だが、前者は、優等列車の運行はなく、言うなれば、高崎から八高線に乗って東京を目指すようなもの。後者は、(信越本線がつながっていた時代に)信越本線-篠ノ井線-中央本線経由で東京に行くようなもの。どちらも、代替ルートにはなりえない。

また、石勝線は周辺人口ゼロ地帯の日高山脈を貫くため、平行する道路がない区間も多く、事故の復旧が非常に困難となる。複線であれば、まだ上下いずれかの線路を利用した仮復旧なども可能であろうが、当然のように単線。

まあ、所詮50万人口地域での話であるから、全国規模から言うと、盲腸支線なので、がたがたいってもたかがしれているのであるが。

しかし、この不安定さが、特に貨物輸送の分野で、国道274号-国道38号のトラック街道を現出させていると思われてならない。

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