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中国海軍:レーダー照射 (毎日新聞)


解説するまでもない話だが,「レーダー照射」って,とんでもない挑発行為なのだ.軍艦が持っているレーダーは大きく分けて,「捜索レーダー」と「射撃レーダー」の2種類である.「捜索レーダー」というのは,どこに何があるか,を発見するために使用するレーダーで,なるべく広範囲を見るために,比較的波長の長い電波(とはいえ,VHFよりは短いはず)を使用する.一方「射撃レーダー」というのは,射撃目標に対して砲撃を行うために必要な,目標までの距離・方位を得るために使用され,波長の短い電波を使用する.
今回の「レーダー照射」とは,この「射撃レーダー」を海自艦艇に当てた,ということで有り,要するに「砲撃の意思を表した」と見なされる.

最近の艦艇は第二次大戦式の「重装甲をまとい,ある程度砲弾が命中する事を許容する」設計ではなく,「砲弾そのものを当てない様に機動力と電子装置,防御装置に力を入れる」設計なので(要するに,一発当たったら戦闘力は失われる),殺気立った海軍ならば,レーダー照射を受けると同時に反撃してもおかしくない.

で,これをどうみるか,だが,共産党中央の意思ではない気がする.要するに,海軍,あるいはその下部組織である艦隊以下のレベルの暴走ではないか.
共産党中央は軍を完全に統制できていないという,かえって危険な兆候な気がする.

何らかの紛争にならざるをえないのかなあ.

純軍事的には,自衛隊の優勢は疑いない.が,今の段階で何らかの紛争ということは,法的整備が出来ていない状態であるから,現場自衛官に余計なプレッシャーを与えることになってしまう.早急にROE(Rule of Engage)などを整えてあげたいが・・・.

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